創業融資

兵庫県明石市の税理士、吉村です。

本日は、創業融資の流れについて記事にいたします。

独立開業をお考えの方、是非ご覧ください。

借入相談窓口

創業資金を借入する場合、主に下記の2つの金融機関を検討することになります。

1.日本政策金融公庫による創業融資

2.信用保証協会の創業保証付き融資

これまでの経験を踏まえて、以下にそれぞれの特徴を記載します。なお、あくまでも弊社経験上の独自記事ですので、記事内容が全ての金融機関や支店に当てはまるというわけではありません。
その点をご理解いただいたうえで、参考になれば幸いです。

日本政策金融公庫による創業融資

まず、多くの創業予定者が融資申込先として検討するのが、日本政策金融公庫ではないでしょうか。

なお、日本政策金融公庫は、旧国民生活金融公庫である『国民生活事業』と旧中小企業金融公庫である『中小企業事業』とに分かれていますが、創業融資の申込は『国民生活事業』になります。

特徴

民間の金融機関は、事業実績を重視するために創業融資には、必ずしも積極的ではありません。

しかし、日本政策金融公庫は創業融資を積極的に取り扱っており、担当者も慣れているため、融資決裁までのスピードが速いです(申込から融資実行まで3週間程度)。

また、創業計画については親身になって相談していただける担当者が多いので、安心して申込できるのではないでしょうか。借入金額や期間、返済据置、金利など積極的に質問しましょう。

但し、民間金融機関とは異なり、預金業務を行っていないため、返済用口座引落の手続きは民間金融機関で別途手続きが必要であります。また、融資担当者が融資後に自社の「担当者」として付いてくれるわけではないため、継続的に会社訪問してくれたり、支店長と繋いでもらうといったことは、あまり期待できません。

ポイント

・創業融資に慣れており、融資決裁までのスピードが速い(申込から融資実行まで3週間~)
・インターネット申込が可能であり、必要書類をWEB上で送付後に支店で面談
・担当者が創業計画について親身になって相談に応じてくれる
・預金業務がないため、返済用口座引落手続きは別途民間金融機関で手続が必要
・基本的に融資完了後、自社の「担当者」はおらず、定期訪問なども無い

信用保証協会の創業保証付き融資

信用保証協会とは、中小企業・小規模事業者が金融機関から融資を受けるときに「公的な保証人」となる機関です。なお、信用保証協会は各都道府県にあります(兵庫県の場合は、兵庫県信用保証協会)。

金融機関は、信用保証協会の保証があることで、事業実績のない創業予定者に対しても、融資を積極的に実行することが可能となります。保証申込の窓口としては、信用保証協会に直接申込する方法と金融機関経由で申込する方法があります。

特徴

資金提供者となる「金融機関」と保証人となる「信用保証協会」の両者で融資審査がありますので、日本政策金融公庫の創業融資に比べると時間を要するケースが多いです。

また、「金融機関」が窓口になる場合、金融機関の担当者が創業融資の経験が少なく、対応が遅くなることがあります。
さらに「金融機関」に支払う借入利息と「信用保証協会」へ支払う信用保証料がそれぞれありますので、資金調達コストを考える際は、借入利息だけでなく、信用保証料も考慮して、検討する必要があります。

ただし、金融機関から融資を受けることになりますので、預金口座の手続きも同時に行うことができます。また、融資先には「担当者」が付くことが多く、定期訪問や支店長面談を通じて、金融サービスや情報提供などを受けるメリットがあります。

ポイント

・「民間金融機関」と「信用保証協会」の両者の融資審査が必要
・「民間金融機関」が創業融資を得意としておらず、時間を要するケースがある
・預金口座開設するため、融資と返済用口座の申込が一括で完了
・「民間金融機関」の職員が自社の「担当者」として付くケースが多く、担当者による定期訪問や支店長との面談などが可能

創業融資のポイント

創業融資の審査を左右するポイントは、次の2点です。

1.創業計画書

2.自己資金

創業計画書

創業予定者は、事業実績がないため、創業計画書の中身が審査のうえで重要になります。主に下記がポイントとなります。

・創業後の収支計画について絵空事ではなく、これまでの経験や人脈、店舗の場合は立地条件などから実現可能性が高いか
・設備投資などの金額が過大でないか
・収支計画をある程度下回っても返済可能か

自己資金

自己資金がある程度(20~30%以上)ないと、創業融資を受けるのは難しくなってきます。また、事業が軌道に乗るまでの数か月分の経費相当分を確保しておくなど、資金計画に余裕を持っておくことが必要です。

まとめ

いかがでしたか?

創業融資は創業計画書の作成が大事です。金融機関へ提出する前に「よしむら総合会計事務所」にご相談いただければと存じます。

事業計画や資金計画について適切にアドバイスさせて頂きます。

是非、お問い合わせフォームからご相談ください。